1st STAGE - 8/4
8/4 湯田中-国道292号-渋峠-草津温泉-県道59号-嬬恋-県道94号-地蔵峠-東部-浅間サンライン-小諸-チェリーパークライン-車坂峠 114.7km
史上初のカテゴリー超級越え、及び超級2つを含むというハードなコース。スタート直後から日本国道最高所の渋峠を越え、さらにカテゴリー1級地蔵峠を越えたあと、最後にカテゴリー超級、日本のラルプ・デュエズこと車坂峠が待ち構える。
第1ステージにして今年の最難関ステージと言われたこのコース。
序盤、スタート直後から中村(京大自転車競技部)が先頭を引きペースを上げる。このハイペースに徐々に選手が遅れ始める。中盤にさしかかり小嶋がアタック。これに中村が反応し、2人でのバトルが始まる。得意な傾斜の異なる両者は、傾斜のきついところで中村が前に出、緩くなると小嶋が前に出るという攻防を繰り広げながら後ろとの差をどんどん広げてゆく。26kmに及ぶ峠道は最後に小嶋がアタックを決め最初の山岳ポイント20ポイントを獲得した。
一方後方では昨年最終ステージ直前まで総合2位につけていた東後や、全日本学生選手権、U23門田杯などで活躍した西村、7月に花背峠で京大記録に迫るタイムを叩き出した斎藤(真)など、有力選手と目されていた選手達が次々と遅れだし意外な展開となった。そんな中、増井(大工大)、小山(筑波大)、藤田(豊橋創造大)ら実力が未知数の選手や、ツール・ド・フランス追っかけで修行をつんだ矢澤(うきうき商店街)が上位で峠を通過した。
後方に遅れた東後、西村、斎藤ら。昨年の経験から1日を、或いは1週間を通してのペース配分を知っているからあえて遅れを取っているのか、それともただ単に付いていくことができないのか。そんな中、東後が一人徐々に順位を上げていく。
チェックポイントで先行していた小嶋と中村が遭遇。その後、ほぼ一緒に地蔵峠を登る。後方では渋峠を3~6位で通過した選手に東後・庄司が追い付き大きな集団となる。この中から、地蔵峠で小山・東後・増井の3位グループが形成される。
地蔵峠も10秒ほど中村に差を付けて小嶋がポイントをゲット。微妙に距離を開けたまま二人は最後の車坂峠までのアップダウン路に入る。トンネルを抜け、いよいよ最後の峠というところで2位走行中の中村が痛恨のパンク。修理中に小山・東後にかわされる。
小山「よく今年も出る気になりましたねえ。」
東後「終わってしまうと思い出になるんだよ」言葉を交わしながら行く2位争いの二人。
東後は一度、「どうぞ先に行ってください」と小山を促すが、「こんな峠一人で登る気になれません」と小山。しかし峠も終盤にかかり、峠のホテルの建物が見え隠れする頃に後ろから中村が迫る。ここで東後が再び促すと小山が先行。独走の小嶋から6分31秒遅れの2位でゴールした。小嶋はすべての山岳ポイントとゴールを1位で通過し完全優勝を果たした。3位は東後、4位にはパンクにもめげず猛追を見せた中村が東後から21秒遅れ、トップから7分56秒遅れで入った。
またこの日、地蔵峠下りで落車した矢澤と、車坂峠登りでハンガーノックになり補給を受けられなかった斎藤(純)が惜しくもリタイアとなった。