3rd STAGE - 8/6
8/6 八千穂-国道299号-麦草峠-芹ヶ沢-国道152号-大門峠-ビーナスライン-霧ヶ峰-和田峠-扉峠-美ヶ原-県道464号-武石-県道62号-武石峠 117.8km
昨年超級だったが、今年は松原湖から登るため1級となった麦草峠を超え、アップダウンの続くビーナスラインを走破し、最後に武石峠への登りが待つコース。平均標高が非常に高く、風景的にも美しいコースだ。
スタート直前、トイレに駆け込んだリーダーの小嶋はスタートのピストルがなっても出てこない。スタートした集団は小嶋を待つためゆっくりとしたスピードで走り出す。1分ほど遅れてようやく小嶋が表れ走り出した。これが波乱の前兆だったのか、これまですべての峠を制していた小嶋が中村、東後らのペースについていけない。すぐさまばらけた集団、いつになく苦しそうな小嶋の前を中村、東後、増井の3人がそれぞればらけて登ってゆく。
標高2127m、麦草峠を中村が念願の先頭通過。以下東後、増井、小嶋、矢澤と続く。麦草峠の下りで中村に追い付いた東後だったが、大門峠への登りが始まると中村から遅れ始める。大門峠を越え、ビーナスラインに入ってなおも登り続け車山ふもとの山岳ポイントでは中村と東後の差が4分に開いた。一方麦草峠を3位で通過した増井だったが、下りで道を間違える。その間に下りで一緒になった小嶋・矢澤の二人に抜かれ順位を落とす。リーダー小嶋・矢澤らがチェックポイントに表れたのは先頭中村の通過10分後。総合順位で3位の中村と小嶋の差は18分であったため、もしやという展開も予想された。
霧が峰辺りまで晴れていた天気だったが、ビーナスラインを進むにつれ雲が覆い始め、先頭が美ヶ原を通過する頃には小雨がぱらつくようになった。この美ヶ原を中村がそのまま先頭で通過。一時は下りのテクニックなどで中村に2分差まで迫った東後が美ヶ原の急坂で再び差を開け5分遅れで通過。その後に続く小嶋・矢澤は少し差を詰め先頭から7分ほど遅れて下りに入った。この美ヶ原で昨日に引き続き序盤遅れた小山が猛追を見せ5位で表れる。今日はビーナスラインが小山2号との交換ポイントだったようだ。標高が高く、冷たい雨のため非常に厳しいコンディションとなった美ヶ原からの下り、道の舗装も悪く、急コーナーの連続で選手達を大いに苦しめた。がくがく震えながら選手達は下っていった。そんな中、東後・矢澤らが果敢にコーナーを攻める。
カテゴリー2級、武石峠に入る中村。実際より長かったコースマップの距離をみてまだゴールまで10kmあると思っていたと意外な顔をしてゴール。最後に余力を残してしまったようだ。その後ろ、美ヶ原の下りで大分差を詰めた東後が3分11秒差で2位に入った。後続では小嶋、矢澤が3位争いを繰り広げるが、濡れた路面にその二人のタイヤの跡を発見し、そう遠くないと必死で追ったという小山がついにラスト2kmで二人に追い付き、そのまま追い抜く。このスピードの差に小嶋、矢澤は付いていけず小山、堂々の3位でゴール。4位でようやく姿を現した小嶋は中村から9分57秒差。リーダーの座は8分35秒差で守ったものの、そろそろ疲労が来ているのではないかと翌日以降に不安を残した。