4th STAGE - 8/7
奈川村奈川渡ダム-県道26号-県道39号-野麦峠-国道361号-秋神ダム-県道435号-鈴蘭スカイライン-鈴蘭高原-鈴蘭峠-県道437号-小坂町矢ヶ野-県道88号-尾崎-県道98号-位山峠-船山 117.3km
今回最も標高差の少ないコースだが、最後に平均勾配10%を超えるカテゴリー1級、船山が待ち受ける。特に最後は激坂の簡易舗装区間3kmがあり、かなり厳しいという情報をもとに各選手は作戦を練る。前日、順位が思わしくなかった西村、斎藤らはこの船山のステージのために足をためているのではないかという憶測も飛び交った。しかしいざスタートして野麦峠の上りに入ってみると西村らは遅れてしまう。
前日4位に終わり、そろそろ限界かと思われた小嶋が復活してビデオカメラの前でアタック。これに小山が反応。この後小山が何度も仕掛けるが小嶋も離れず小嶋が野麦峠をトップ通過。今日は朝から調子のいい小山が2位で通過し、以下増井、中村が続く。後方では庄司、東後らが集団を形成するが、この集団に1回生の渡邉が付いていく。渡邉は峠手前で集団の先頭に立ち5位通過。4日目にして初の山岳ポイント2ポイントをゲットした渡邉は両手をあげて峠を越えた。体調の思わしくない篠塚はここでリタイアとなった。
野麦峠の下りでは下りのうまさに差が出る。小嶋に続いて峠を越えた小山が下りで小嶋を振り切り、先頭を走る。また5位集団から藤田が遅れ、東後・庄司・渡邉が前を行く中村を追い越し、これに中村がつけない。下り終わった平地で小嶋が再び小山に追い付き、さらにそこに単独で走行していた増井が追い付く。
鈴蘭高原への登りが始まると小嶋・小山・増井の3人の激しい争いが始まる。お互いにアタックの応酬で顔をしかめ登るが、最後は小嶋が取った。増井が2位で通過し、小山は早めに仕掛けすぎたのか3番手で下りに入る。下りで小山は小嶋に追い付き、さらにチェックポイントで増井も合流して3人の先頭集団に戻った。一方後方では集団にかわされた中村が再び登りで東後・庄司を追い越し4位で鈴蘭峠を越えるが、下りで吸収され、チェックポイントで遅れを取った。
チェックポイントを出た先頭3人は協力しながら位山峠へと向かう。コーラの補給を受け取るまでアタックしないという取り決めを結び、サポートカーを待った。車から補給を受け取るとまず小嶋がアタック。これに増井が遅れ小山との一騎打ちとなる。小山も負けずにアタックをし凄まじい攻防が繰り広げられるが、最後は小嶋が先行した。そのまま2人で下り、最後の船山へと向かう。船山の入口で道を間違える間に増井が追い付きまたまた3人。後方では位山峠の上りで中村が東後・庄司に追い付き3人で船山へ向かった。
船山に入ると増井が遅れ始め、またも小嶋・小山の一騎打ちとなった。スキー場を超え、15%はあろうかという坂が始まるとまず小嶋が仕掛ける。激坂で小山に少し差を付けるが小山も少し遅れて食らいつく。ラスト3kmの簡易舗装区間に5秒ほどの差で二人は突入した。位山峠の勝負からもやはり小嶋が取るのかと思われたが、簡易舗装に入って1km。小嶋はギアを23から25に落とす。ここで39*23Tを駆る小山が後方から渾身のアタックで一気に小嶋を抜き去った。このスピードの差に小嶋は付いていけず、小山はぐんぐん差を開ける。長い長い苦しい登りを逃げ切り小山が見事なステージ優勝を果たした。小嶋はラストの2kmだけで1分46秒の差を付けられステージ2位となった。
3位を走っていた増井はスキー場のあたりで道を間違えてしまい、30分ほど迷って順位を下げてしまう。この間に中村、庄司がゴール。彼らと一緒に走っていた東後は蛇行をするうちに差が開き、最後はジョギングシューズに履き替えてランを混ぜながら走った。ここでもシクロクロスが役に立ったという。東後のあとに藤田が入り、その後ようやく増井が7位でゴールした。