1st STAGE - 8/12 Sun.
8/12 Sun.
余呉町 - 八草峠 - 徳山ダム - 冠山峠 - 池田 - 大野 - 九頭竜湖 - 油坂峠 177km
灼熱の第1ステージはベテラン、小嶋(TEAM COMRADE GIANT)が制す! 初参戦の小原(ナカガワAS K'デザイン)とレイノルズ(ねこのじてんしゃ屋さん)が健闘
8月12日、いよいよ町から町を目指すステージが始まった。早朝から気温はぐんぐん上がり、スタート7時には既に30度を超え始め、酷暑のステージが容易に予想される。
第1ステージのコースは、前日のプロローグ集合地の余呉湖畔ビジターセンター駐車場をスタートし、岐阜へと向かう全長180km。八草峠から県境を越えてダムが点在する国道をひた走り、今ステージ最大の冠山峠から福井県に入り、ラストは国道158号を九頭竜湖畔から油坂峠に至る長い道のりだ。
正式スタート直後、ひとつめの峠賞を狙って山本(シマノドリンキング)らが積極的に前に出るなか、リーダージャージの田端(spacebikes.com)が早々とアタック。それをきっかけに集団が活性化し、スピードが一気に上がるなか、そのまま田端がトップ通過した。2位は畑中(TEAM COMRADE COM)、3位は田端の動きをチェックしていた小嶋。
峠からの下りで、後続選手らがひとまとまりになり、20人ほどの集団が形成された。続く八草峠まで集団が続くが、トンネル内でナカガワの川崎、続いて渡邉が前に出てチームメイトの小原に峠を取らすべく積極的に動き、小原が攻略どおりスプリント争いを制した。2位は田端、3位レイノルズと続く。続いて後方集団では奈良(HOT STAFF)が頭をとってポイントを獲得。
こうして序盤に各選手が活発に動いたものの、またもや下り切った後に団子状態になり、その後の緩やかなアップダウンは20人前後で集団走行となる。そんななか、田端が長く伸びるトンネルでアタックするなど、平坦でも積極的な走りを見せた。
実際の勝負は3つ目の冠山に持ち越された。このように集団での走りが続くステージは大会でも珍しい。今ステージの最大の峠である冠山(カテゴリー1級)の傾斜はきつく、峠道に入るや否や集団は一気にばらけて戦いが始まった。稲益(TEAM COMRADE GINANT)が前に飛び出し動き始める。そこに田端、小嶋、レイノルズが反応してトップによる攻防が本格化。しかし前半果敢に動いていたリーダーの田端だが、シューズが脚に合わず痛みに襲われ徐々に遅れ始める。
田端のリーダーを剥奪するチャンスを掴んだCOMRADEの二人は、小嶋、稲益の順で峠をトップ通過。続いてレイノルズが3位通過、辛うじて田端が4位、川崎、小原のナカガワ勢が続く。
冠山からの長い下りは小嶋、稲益、レイノルズ、小原がひとつになり、リーダーは遂に遅れ始めた。その後の平坦路では、小嶋は稲益のおかげで脚を使うことなくローテーションに含まれ、稲益はそもそもチームプレイを意識していた訳ではないようだが、結果的にチームプレイを成功させ、最後の峠の手前で力を使い果たした。
スタートから約120km、福井県大野市へと突入するカテゴリー4級の峠で、レイノルズはメカトラに見舞われたが、小嶋と小原が待って大野に下り、そのまま九頭竜川ぞいをどんどん上っていく。3人は九頭竜湖のほとりをひた走るが、残り15kmを切った2個目のダム湖で小嶋がロングスパートを開始。「小嶋さんがすぅっと前に行き、付いていけなかった」という小原の言葉通り、小嶋は、過去の経験をフルに生かした無駄のない走りでラストの油坂峠までを走り抜き、第1ステージの勝利に輝いた。2位争いは、レイノルズを置き去った小原が初参戦でものにした。また、5位には奈良が、6位には渡邉が入った。。
3位となったレイノルズも同じく初の大会参加で総合3位に躍り出た。さらに4位の川崎も初の参戦であり、2位と4位を含むナカガワAS K'デザインや、レイノルズを擁するねこのじてんしゃ屋さんチームなど、第2ステージ以降もニューフェイスの活躍に期待ができる。
小嶋(TEAM COMRADE GIANT)
今年は様子を見ながら無理せず抑え目で行った。レイノルズや田端に追われるおそれは特になかったけれど、念には念を入れて早めにアタックしたのが良かった。小原、レイノルズは強いですね。レイノルズとは実業団で一緒に走っていて、以前から強いと思ってた。のぼりも平坦も強い。田端さんが序盤から元気そうだったので、常に見える範囲で走っていた。後方に落ちたのは少し意外。でも彼は急な坂が好きだからまだ気が抜けない。
稲益(TEAM COMRADE GIANT)
実はあまり何も考えず、「でまかせ」で行った(笑)。後でたれるのは分かっていたけど、自分がたれたら畑中さん、小嶋さんがいってくれると思っていたので。結果的に、チームに貢献したような形になって良かった。頑張りました。
小原(ナカガワAS K'デザイン)
八草峠の山岳賞はチームで狙っていった。最初、川崎がひいて渡邉が飛び出して、集団をずいぶん絞ってからアタックできたので、とにかく(峠を)取らないといけないなと思って頑張った。冠山では遅れたけれど、下りが得意なんで追いつけた。どちらかというと平坦と下りが好き(笑)。後半、レイノルズと小嶋と3人になったが、小嶋が、すうっと一人で前に出て、なぜかそれについていけず諦めた。その後はレイノルズとふたりで走っていたが、何となく「いけるかな」と思って最後の最後には一人になれた。最近の自分の成績としては、勝山のBR2ヒルクライムで4位。まだ20歳。明日からも頑張ります。
レイノルズ(ねこのじてんしゃ屋さん)
今年は練習のために参戦した。だからできるだけ先頭についていこうと思った。最後は3人になり、辛くなったが、一人ひとりより三人がいいと思って付いていった。暑くて長かったけど、いい戦いだった。たくさんサポートしてもらえて助かった。日本には仕事で8~9年います。実業団登録しているので頻繁にレースに出ていて、もともとはトライアスロン、マラソンをやっていました。自転車は登りが断然好き。明日は・・・脚を使ったからリタイヤしないか心配だけど・・・明日もよろしくお願いします。
奈良(HOT STAFF)
今日は序盤は良かったが、冠山を登りきったところで小嶋が見えていたものの、下ってからは姿が見えなくなりしばらく独走になってしまった。あまり暑くなかったから良かった(周囲は『えー暑かったでしょう!』)。最後、残り10kmでナカガワの川崎が行ったときに後で追いつけると思ったが、意外と勾配が強くなくて行けなかった。稲益が前から落ちてきたときは「一緒に行こう」と声かけたけど落ちていった。今年の目標は、今の順位をひとつでも上げていけるようにしたい。みんな若いからねー。でも頑張ります。
高坂(HOT STAFF)
今日は独走が多かった。今年はベストの体重(65kg)よりも多くなってしまい、きついですね。通勤では乗っているけど、長距離を走る時間がなくて・・・。新作の宣伝をしていいですか(笑)。「茄子 アンダルシアの夏」の続編の「茄子 スーツケースの渡り鳥」が、10月24日にDVDが発売されます。ジャパンカップが舞台で、大会と同時期の発売です。ぜひ見てください。( ホームページ http://www.vap.co.jp/nasu-wataridori/ )