HISOTRY 2005

選手レポート - 植村幸司(京都大学自転車競技部)

皆様、お疲れ様でした。一年前の辛さを忘れて、今年も非常に楽しみにしていたツール・ド信州2005 に参加させて頂きました。本当はもうちょっと早く書きたかったのですが、大学院入試が終わるまでは落ちつかず、それが終わって興奮で寝付けない今、やっとあの辛さを思い返しているところです。今思い返しても、あの富士あざみの壁のようなプレッシャーにはぞっとしますが、辛かったはずの思い出のほとんどがもうすでに高速で美化されてしまってもいるのです。

 さて、上では「非常に楽しみにしていた」と書きましたが、練習もろくにせずに信州の山々を乗り越えるのはやはり「非常につらい」ものがありました。でも、辛ければ辛いほどそれを走り終えた瞬間の達成感は大きく、走っている最中には「なんでこんなんに出ようと思ったんや!」と自分に腹が立つのに、走り終わってしまったらそんな思いもすぐに忘れ、「すごくいい思い出になるし、また出たいなー。」とか思い始めるのです。ただ、今年の自分の走りについてコメントすると、練習不足による弱さを紛らわすために、始めからは無理をせず、ペースメーカーになる選手を見つけてはくっ付き、見つけてはくっ付きというかなり迷惑な走りばかりを繰り返し、(基本的には調子悪かったですが、)調子がよくなった時に登りだけ頑張ったら走りのせこさについて先輩に怒られ、それにショックを受ける始末。結局、今年の信州の自分は凄くみっともない走りしかできませんでした。終わったものはもうどうにもなりませんが、それも悔しいので、もし来年もまたツール.ド信州に参加することができれば、そのときは自分が他の人を助けられるような走りがしたいと(強く)思います。(だから、今年の信州でペースメーカーになってくれた人も たくさん引いてくれた人も 許してね)