OTHER RACES 1999

第2戦 2月7日

~第2戦~
開催日 2月7日(日)
開催地京北町周辺 Bコース 15.0km×2周+13.8km=43.8km
スタート時の天候 快晴 風強し
出走者11名 完走者10名

第2戦、エントリーは11名・4チーム!

 すっかり京北の冬の風物詩となった(?)周山ロード。晴れ渡る空の下、第2戦の開幕だ。スタート会場のサンダイコー駐車場は第1戦よりも華やいでいる。女の数はいっしょだ。犬の数もいっしょ。おっと、そうだ、選手の数が増えている!その数なんと11人。前回の出走から2名増。メンバーは第1戦を圧倒的な逃げ勝ちで飾った東後をはじめとする西村、小嶋の京大自転車競技部3名、斎藤、松村、高橋、矢澤に今回はてらりんこと寺本サンが加わった京大BOMBの5名、新参者に競技部OB現公務員でも派手やでミネルヴァの北浦、さらに中島、中西の「あづみのなァ・なァコンビ」とバラエティに富んだ面々。レースはいよいよチームプレーの醍醐味が味わえる本格的なものとなりそうだ。

 第2戦のコースはサンダイコー前をスタートし、その後162号を北上、平坦路をひたすら進み、477号に出て標高差約90mの「477(よんなななな)号」峠へ突入。峠の頂上には周回ごとに山岳ポイント(1位に1点)が設けられている。しかもこの峠、いっしょけんめ~登って「おぉ、やっと頂上」と思いきや、ところがどっこいそのまたさらに先に登りが待っている「なんちゃってピーク」ときたもんだ。そして峠を下って1周完了。約15kmを今回は2.8周、総距離43.8kmで争う。このコース、前半の延々続く平坦路と477号峠が勝負どころとなることは必至。平地のスピードマン・小嶋、西村らと登りのスペシャリスト・東後による攻防が注目どころとなりそうだ。

 ところで今回の審判車両はインプレッサに変わって松村提供の真っ赤なファミリア。オフィシャルカードライバーがすっかり板に付いたマドモアゼル森下、先週のインプレッサに変わってより高度な運転テクを要するオートマチックドライブに闘志をみなぎらせている。ちばあつこはまんじゅう片手に「ちばあつこ賞」選定に余念がない。着替え中の選手に「なんで前だけ隠すのん?」とあいかわらずあけすけだ。しなもんはあいかわらずおるすばん。  午後1時55分、11名の挑戦者達が一斉にサンダイコー前をスタート。風が強い。

うきうき商店街勢、クロスの功名で快走!

1周目序盤、11人の集団は淡々と平坦路を走行。途中、先頭後退で前に出た小嶋が勢いあまってか集団から若干リード。しかしそのまま早めの仕掛けに入る様子もなく集団に戻る。スタートから5kmで中島が遅れを取る。どうやらスピードメーターのセンサーを落としたらしい。しかし7km地点で何とか復帰。足を使っただろうか、後で響かねば良いが。

 スタートから8.2km、国道477号。集団のペースは50km/hにまで上がり、いよいよ各選手に動きが出始めた。最初のアクションは、やはり東後だ。しかし風の強さと全体のハイペースを考慮したのか一旦集団に戻る。その後、今度は新参の中西が仕掛け、そこへ小嶋が反応。最初の逃げを決めた2人はそのままペースを上げ集団との差・約14秒差で峠に突入。登りで小嶋が中西を引き離しにかかるが、後続の集団が2名を飲み込み、東後がお家芸を発揮し一気に激坂でトップに躍り出る。1回目の山岳ポイントはそのまま東後がゲット。2位通過は小嶋、3位通過は西村。

 ところで1周目が終了した時点でふらふらとオフィシャルカーにやってくる者が独り。「リタイヤしますぅ」というのは、なんと前回3位の高橋。病み上がりとアップ不足とで、よもやのDNFとなった。

東後、連覇への独走!山岳ポイントも総ナメ

2周目に入ったところで東後、小嶋、西村、斎藤の4名で先頭集団が構成された。その後ろを単独で北浦、そして矢澤、松村、中島、中西の4名による第2集団が追随し、後に北浦は吸収される。遅れを見せ始めたのは寺本で、孤独な単独走行を強いられる。よくよく考えれば先頭の4名はこの冬、関西シクロクロスで走りまくった「うきうき商店街」のメンバーだ。「クロスに連戦出たおかげで筋力の維持ができた」と東後が言う通り、冬場の実戦トレーニングがこの通り周山ロードの展開に表れたといえよう。うきうき。

 スタートから48分、まもなく477号峠に突入。オフィシャルカー内でのスタッフによるあーだこーだでは、風の強さとコースの特性もあり、このまま4名による集団走行でラストまでもつれ込むというのが大方の予想だった。しかし、ここであっけなく予想はくつがえされる。峠の登りに入ったとたん、4名の中から東後がひとり抜け出したのだ。というよりは、東後の攻めの登りに他の3名が振り落とされた格好。「本当はもうしばらく集団のままでいるつもりだった。でもやはり実力差があったようだ」と東後自身振り返るように、リードしてしばらく後方を振り返りちゅうちょした様子だったが、遂に単独逃げ切りを決意。第1戦に引き続いてキング・オブ・クライマーの独走が始まった。

 2回目の山岳ポイントも東後が獲得。東後から10秒の遅れで小嶋、西村、さらに20秒遅れで斎藤が通過。第1戦では小嶋、高橋によもやのラストスパート負けを喫したワイルド・斎藤、今回は「何としてでも勝利を!」と気迫の参戦で、スタート前のエントリーフィー500円徴収時にも「すぐに取り返しますからね、ふ・ふ・ふ」と不敵な笑いを浮かべていたのだが。勝利の女神はそう簡単には微笑まなかった。

 いよいよレースは最終周回に突入。スタートから1時間が経過。東後の独走は平坦路でも快調に続き、小嶋、西村の2名との差を約40秒にまで広げる。協力態勢でラストの峠までには東後をとらえたい小嶋と西村。しかし、西村が足をつって無念のペースダウン!小嶋、単独での追い上げを余儀なくされる。結局、遅れた西村は追い上げてきた中島・中西と斎藤に吸収され、その後、前を行く小嶋をとらえて5名の集団を形成。峠に入ってまたもや小嶋、西村の2名が先行するという2位争いバトルが水面下でおこなわれていた(余談だが西村、足をつるのはこれが初めて。『やあん、足つりってこんなだったんだ~』と初体験に感激していたらしい)。

その間、後方を気にしながらも勝利を確信した東後、最後の峠を難なくクリアし王者の風格を讃えながら余裕のウィニングラン!周山ロード向かうところ敵無しの2連勝を果たした。結局のところ、登りはもとより平地でのペース配分、好機をとらえる判断力、すべてにおいて他選手より一枚上手といったところか。東後の牙城を崩す選手が現れるのか、はたまたこのままあっちゃん豆乳パワーで連覇を続けるのか、来週以降が楽しみである。フィニッシュタイムは1時間17分。東後とのタイム差1分22秒で小嶋が2位に、4秒遅れて西村が3位。続いてまたまた4位で悔しい斎藤、チームメイト・中西のアシストの甲斐あり5位に中島、続いて中西、松村、北浦、矢澤の順でフィニッシュ。前回同様2位に甘んじた小嶋、「来週は東後さんのお尻をとらえて、刺したいです!」と表彰式で豪語し、あっちゃんを戦慄に陥れた。あっちゃんあやうし!

ああ、高橋よ。ちばあつこ賞は松村の「へっぴり腰」に決定

 さあ、あとはてらりんを待つのみだ。あっ、見えてきたてらりんとおぼしき人影。「てらもとさぁーん、おつかれさまぁぁぁ」(オートマをぶいぶいゆわし第2戦を攻撃的ドライビングで終了させたマドモ森下)...し、しかしフィニッシュラインをしゃいーんと通過したのは、リタイヤしたはずのマスク男・高橋だった。のけぞる一同。「いやぁ、独りで一周走ったんですけど、僕、自分の走りに酔っちゃいましたよ、かなり良かったですよ」。ハイ、そうですか。怪しいマスクは心肺機能を高めるトレーニングの道具だと言いはったり、高橋くん、路線を「ちばあつこ賞ねらい」に変えたんかいな。しかし、高橋の手練手管も届かず、今回はあまりに自分を追い込んだためにゴール後「へっぴり腰」になっちゃった可愛い松村がゲットしました。先週の最下位から一気に7位に躍進した松村、「心拍数が170とか180にのぼりっぱなし!キツかったぁ。でもトレーニングじゃ絶対こんなに追い込めませんよねー」とオーガナイザー・近藤大先生が思わずほくそえむよな嬉しいコメント。強くなれるゾ!

 と、いうことで、第3戦はいよいよバレンタインデーの2月14日。スタート場所はあいもかわらずサンダイコー。さあ、レース展開はもとよりこれまで全戦スタッフエントリーのちばあつこが参戦するか、いともあっさり「バレンタインだもんねーさいならー」とブッチするか。注目だ。みんな、まちがっても「デートだから、なんちゃって欠場」しないでね。それでは、第3戦も熱い走りを期待してまっす。(岡崎れい子)