PROLOGUE - 8/12 Sat.
8/12 Sat.
佐渡市 2.3km
TOUR DE SHINSHU2006開幕! キャラバンは初の佐渡島上陸!初日プロローグは小嶋が制する
日本中がお盆の帰省でうごめく8月12日、新潟港にロードレーサーを積み込んだ車が続々と集まってくる。渋滞でフェリーに乗れなければ参加が危うい!そんな心配から前夜に出発したチームや夜中の3時に出発したチームなど、選手やサポートスタッフはやや疲れの浮かんだ表情で乗船手続きをおこなっている。
ツール・ド・信州2006。ツール・ド・フランスがドーバー海峡を越えてアイルランドに渡ったように、この大会も今年は初の試みとして新潟県・佐渡島をスタートの地に選んだ。参加選手53名、19チーム。幸いスタッフが心配していたフェリーへの乗り遅れもなく、サポート員や大会スタッフを含めた総勢91名の参加者が海風に吹かれながら佐渡の島へと向かった。
吹き抜ける海風を受けて進むフェリー。混雑する船内での受付を終え、午後2時半に両津港に降り立ったキャラバンはいよいよプロローグのスタート地点に向かう。国道沿いの駐車場でサインアップを済ませ、午後4時半のスタートに向けて選手らがウォーミングアップを始めた。
今大会のプロローグは両津市街から少し外れた田園地帯の農道を走る2.3km。距離は短いものの、なだらかなカーブが繰り返されるなか、ふたつのアップが脚にこたえるコースだ。朝からの大雨はやみ、照りつける西日で気温は上がっているうえ、ちょうど風は向かい風になり「結構きつい!」という選手の声が聞こえてくる。
午後4時半、定刻通りゼッケン55番の小島(欣巳・Team FITTE)がスタート。タイムは3分54秒で4分以内が照準となった。続いて54番の湊(Team FITTE)が3分48秒。さらに10番手のスタート、渡邊(ナカガワAS K’デザイン)が3分39秒で30秒台を叩き出した。この渡邊のタイムを超える者がなかなか出てこない。
30人の選手が走り、渡邊が暫定1位をキープするなか、いよいよ昨年のプロローグの覇者、山根(YOU CANスペシャライズドNISSYO)が登場。キレのいいペダリングとこれまでの選手にないスピードでフィニッシュラインに飛び込んだ山根のタイムは3分33秒!今年もやはり山根がリーダージャージに袖を通すのか?
KUCC、坂バカ日誌、Verdadとなじみのジャージがどんどん走るなか、spasebikes.comの田端が3分38秒、鈴木が3分35秒と山根に若干及ばぬタイム。そしてラストから7人目、シマノドリンキングの白石は3分39秒。山根には及ばない。
しかし自分のタイムを見た山根、「これじゃ抜かれるかも」とひとこと。その予言がそのまま当たる形になったのは、最後の走者、小嶋(Team-Comrade.com)がフィニッシュにしてきた瞬間だ。夕暮れのなぎで風が止まったことも追い風となったらしい。しかしそれ以上に力強さで圧倒の走りを披露しながら最後の傾斜を駆け上ってきた大男、小嶋は2分25秒と唯一の3分20秒台で2006年のツール・ド・信州初日の勝利をものにした。
明日、8月12日はいよいよ佐渡での第1ステージ。53名が出走を予定している。