OTHER RACES 2003

第2戦 4月13日(日)

開催地京北町周辺 Eコース 80km
スタート時の天候 晴れ
出走者27名 完走者27名

春の京北で27名が疾走&全員完走!曽我が今季2連勝

桜舞う京都市街とはうってかわって、京北町はようやくつぼみが開き始めたところ。4月13日、今年二回目の周山ロードがぽかぽか陽気のもと開催された。サンダイコーには27名のロードマンが大集合!飛び入り選手、スタッフ、犬も合わせりゃ総勢32名&2匹の大賑わい。

この日の参加メンバーは、前回優勝の曽我(C.A.グッドウィ ル)が新メンバー・右近と共に、おなじみチームルパンからは西垣、若山、武山、宮本、奥村の5名、京大自転車競技部は山本、細川、高橋、木下とOBの渡邊(ナカガワ)が元気に参加。、KUCCは春原、一色、松井の3名、前回に続いてPCサイクルクラブ松本からも加藤、内田、宮原が、そしてWP Kyotoの栫井と同じ職場の兵頭(SHIMADZU RACING)、阿部が登場(阿部は花背まで飛び入り参加)、単独参戦は斎藤(foobar network)、笹井(CCDキナン)、布施(シルベスタ)、紀平(ストラーダレーシング)、山下貴宏(ROSE citta’)、島(京大ウィルス研究所)、そして今回も中西(チェブロ)など多彩な顔ぶれ!中西選手は、優勝賞品、山岳賞などの豪華スポンサーでおおいに盛り上げてくれた。常にトップ争いに参加しているキナンの辻とルパンの近江が今回は欠場しているため、どんな闘いになるか興味津々だ。そしてスタッフには角山純たん&ゴンちゃんならびにTD信州スタッフの稲井ちゃんが登場。華やかな雰囲気になった。

10時30分、定刻通りに集団はサンダイコーをスタート。今回は国道477号を延々20数kmの平地を佐々里峠へひた走り、美山町から国道162号を南下して井戸峠をゴールとする75kmの大回りコースだ。序盤、一行はアップをかねてかスローペースで走行。爽やかな山里をロードマンの集団が駆け抜ける風景は壮観だ。

4km地点、渡邊(ナカガワ)がゆるい雰囲気に喝を入れるようにアタック開始!後輩の高橋(京大競技部)も反応し、にわかにペースアップ。集団は大きく分断されるが12km地点あたりで再びひとつに戻る。続いて加藤(PCサイクルクラブ松本)が飛び出し、紀平(ストラーダ)も続く。それに斎藤(foobar network)や山下(ROSE citta’)、木下(京大競技部)が後を追う。これにより加藤、紀平、斎藤、山下、木下、笹井(CCDキナン)による6名のトップグループが形成されたが、ほどなく集団に吸収された。

佐々里峠まで10kmを切ってしばらく後、通称「小学校峠」(小学校があるから)で遂に曽我(C.A.グッドウィル)が動き出した。ここで渡邊や細川(京大競技部)、一色(KUCC)ら若手が反応するが大きく決まった訳ではない。徐々に道が細くなり峠が迫るにつれ、集団から遅れ選手が出始めた。佐々里が目前となった辺りで大集団は約18~19名。既に前では牽制が始まっている。

中西(チェブロ)が峠入り口でアタック!続いて木下、高橋、細川、曽我が前に出るが、まだ混沌状態だ。標高300m近い佐々里の峠は途中から一気に勾配がきつくなる。激坂に差し掛かったところで曽我が力強く先行し始めた。他選手はそれに反応できず曽我が遂に単独走行開始。ここで、懸命に追う学生を抜き去った斎藤が曽我を猛追し始めた。峠まで5分の3ほどを過ぎてとうとう曽我の背中をとらえ、そのまま僅かな水を開けて斎藤が山岳トップ通過。中西提供の「サンダイコーたこ焼き2パック」と主催者提供「クッキー詰め合わせ」をゲット!

【佐々里】斎藤、曽我 - - 高橋(+10s) - 細川、木下、紀平(+30) - - 加藤、笹井、宮原、山下 - - 渡邊、松井、春原、一色 - - 布施 - 中西 - 栫井・・・

ロードサイドに雪が残る佐々里を下ったところで先頭は斎藤、曽我の2名。続いて1分差で高橋、細川、木下、1分開いて紀平と笹井、さらに加藤、宮原、山下、渡邊が後を追う形となった。第二集団の京大勢も元気いっぱい!・・・だったのだが、美山への平地で細川がパンクで脱落。笹井は何とハンガーノックになってヒラヒラと後退。スタッフ・純たんからおにぎりを支給されながら必死の走行を強いられる。

いよいよ美山町のシンボル、赤い橋を通過した。曽我と斎藤は後ろとのタイム差を気にしながら協調体制で走行。この時点で後ろの木下、高橋との差は1分17秒。その後ろでは紀平が単独走行だったが後に加藤、渡邊と合流。さらに宮原、春原、一色、中西、栫井、布施ら(順不同)が中盤にいる。山下は落車で軽い傷を負いながら苦痛の走行となってしまう。

二つ目の山岳ポイント、深見は斎藤、曽我の順で通過。長く暗いトンネルで走る二人を背後からインプレッサがライトで照らす。どうやら曽我が斎藤の後ろでアタックの機を見計らっているようだ。2002年第6戦、同じコースにおいて曽我は白石(阪大)との闘いで、このトンネルを抜けた瞬間にスパートをかけ、初優勝をものにしている。今回も同パターンで成功を狙わない手は無いはずだ。

「やっぱり行った!」トンネルから出た瞬間、昨年と全く同じ策略で曽我がアタックをかけた。一瞬たじろぎ遅れを取った斎藤、何とか態勢を立て直して追走し始めるが既に曽我との距離は開いてしまった。しかし何故か曽我は1kmもしない内に独走をやめてしまった。そしてしばらくの後、再度アタックをかけたものの「斎藤クン、粘るから逃げれない!」と、斎藤ひっぺがし作戦を断念。結局、2名そのままで最期の峠、井戸へと突入したのだった。

「2度もかけて、足がつって既にパンパンになっていた」という曽我、「きっと曽我さんはアタックすると思っていた」渾身の追走でヘトヘトの斎藤、互角の状態で2名は国道から峠への分岐を通過。鬱蒼と樹々が生い茂る峠への登りがきつくなったところで斎藤がアタックをかけた。「井戸までもつれ込めば勝てると思っていた」斎藤だが、この日の曽我は強かった。逃げる背中をとらえ、そのまま一気に前に出て最後のスパート。10ヶ月前の勝利の再現に懸け、迫力の走りでフィニッシュ!最後は斎藤との秒差21秒、「強かったよ!」とライバルを称えつつ今季2勝目をものにした。

・・・というわけで、今回も見ごたえある闘いを見せてくれた周山ロードですが、何と27名の大所帯にも関わらず、全員完走の快挙!皆さん、本当にお疲れ様でした。終了後は、気持ちのいいお天気の下、大会キャラクターのしなもん&ゴンをこねくりまわしつつ、曽我選手提供のおやつや山岳賞のたこ焼(中西→斎藤→みんな)を食べて憩いの時間を過ごしたのでした。前日に寝ちがえて首の激痛に泣く近藤(れ)も、純子トレーナーの優しい介護のおかげで何とかドライバーをまっとうできました^^;。

次回周山ロードは4月29日、おなじみ美山ロードのリハーサル戦ということで舞台は美山町となります。皆さん、こぞってお越しください!

(レポート:近藤令子)