PROLOGUE - 8/14 Wed.
TOUR DE SHINSHU 2002 開幕! 史上最多42名、真夏の信州を激走
灼熱の信州に今年も全国から熱きサイクリスト達が集まった!ツール・ド・信州2002。記念すべき第五回目を迎えた大会は今年、史上最多の選手42名、スタッフ16名、総勢58名というビッグスケールとなって開幕。お盆休みで賑やかな8月14日、北は山形、西は香川、鳥取など全国各地から選手が集結。大会直前には元オリンピック代表選手・阿部良之がエントリーに名乗りを上げ、華やかに初日を迎えた。
今日のプロローグは、木曽福島から国道361号線を山手へ北上する3.1km。数パーセントの傾斜が続く登り坂は後半、足にこたえそうなコースだ。午後3時、渋滞のために到着が遅れた大阪大学や阿部選手ら関西からの選手7名の出走を最終に先送りする措置を取り、いよいよ第一走者がスタート。走るカメライター・綾野(チバポンズ)を皮きりに、大会の幕が切って落とされた。
「木曽の名物、夏でも寒い~♪」とはいえ、今年は暑すぎる。曇り空とはいえ30度に近い気温のなか、綾野が息たえだえにフィニッシュ!6分20秒のタイムを出した。まずは6分10秒台が選手の目標だ。続いて石田(ウィルワークス)、小関(ALPINE)、嶋田(エキップあづみの)、後岡、川嵜(GIRO)ら個人参加選手がゴールを目指す。いきなり石田が6分3秒を叩き出し、続いて好タイムを出したのは今年、大会初の女性選手として登場した関家朋子選手。男子にひけをとらぬ6分22秒でフィニッシュ。
ここで9番目スタートの斉藤(foobar network)が5分台に突入!5分40秒の最速タイムとなり一同騒然。ゼッケン数の多い選手からスタートするプロローグ。中盤は、Vitesse、Verdad、セレーノらクラブチームに所属する社会人選手らが続々と好タイムを狙うが、斉藤のタイムには届かない。
後半に入り学生選手らが勢いよくコースに弾け出る。今年は京大、東大、阪大、信大、大工大ら学連選手が勢ぞろいだ。東京大学の山形が5分56秒をマーク。続いて京都大学の高橋が5分51秒。いよいよゼッケンナンバー1番・矢澤が出走。前を走る松村のフィニッシュから寸分違わず黒のコルナゴが飛び込んで来た!遂に5分37秒のタイムが出現し、フィニッシュ地点が湧いた。
本来なら矢澤のフィニッシュでプロローグは終了だが、今日は到着の遅れた大阪出発組がスタートを控えている。かろうじてスタートに間に合った7名は、コース下見もアップもままならぬまま、いきなり本番というハンデを背負いながら懸命に出走。岡本(シマノドリンキング)が6分28秒、続いてC.A.グッドウィルの平井が5分49秒をマーク。そして佐藤(阪大)が5分50秒、さらに白石(阪大)が5分44秒となり、暫定3位が飛び出した!
残すところ1名、多くのギャラリー(といっても大会関係者だけだが)が息をのんで見守るなか阿部良之がスタート。充分なアップもかなわぬ状態での走行を強いられたが、トップ選手の臭いプンプンの力強いフォームに皆が湧く。ラストは笑みを浮かべながらのフィニッシュ!5分45秒の4位となった。記念すべき第5回大会プロローグは1位が矢澤、惜しくも2位となった矢澤のレース仲間・斉藤「矢澤がスタート前に『このワンピースを着ると3秒タイムが縮まりますよ』って僕に言ったんです。まんま3秒差でしてやられました。とほほ」そして3位・白石の顔ぶれで幕がおりた。
ツール・ド・信州は今日のプロローグを皮切りに18日まで残り4ステージが繰り広げられる。明日はここ、木曽福島をスタートし、一路岐阜を目指し、無名ながら今大会の最も大きなハイライトと謳われている船山を目指す。