HISOTRY 2000

1st STAGE

ディフェンディングチャンピオン・小嶋、今年も第1ステージからパワー炸裂! 三つの峠、渋・地蔵・車坂を制す

8月18日午前7時30分。定刻通り14名のライダーが道の駅北信州やまのうちをスタート。最前列中央には真白のツール・ド・信州リーダージャージを身にまとった昨日の個人T.T.覇者・山本耕平が涼しげな表情を見せる。同様のコースだった昨年の第1ステージを制した小嶋はスタート直前に後方からゆっくりと姿を現した。

第1ステージは湯田中からいきなりカテゴリー超級の渋峠(2172m)を目指すハードコース。渋峠から草津温泉へと下り、群馬県へ。2つ目の地蔵峠(1732m)を経て、車坂峠(1973m)へと至る113.7km。車坂峠は「日本のラルプ・デュエズ」と呼ばれ、こちらも超級。昨年はハンガーノック選手も現れ、3つの峠に立ち向かう精神力とスタミナ配分がキーポイントとなる。

 スタート直後、松井(京大自転車競技部)、寺本(直・千葉工業大)、小山(筑波大)が遅れ始める。昨年もこのコースを走った西村(京大自転車競技部)らがのっけからペースをあげたためだ。さらに渡辺(陽・大阪大)、唐木(筑波大)、松本(同志社大)らも次々と遅れを取る。矢澤(京大BOMB)、板東(筑波大)、そして西村も先頭から少しずつ水が開き、5kmを過ぎた地点で山本、小嶋、渡邊(以上京大自転車競技部)、寺本(道・ペアラレーシング)、栗岡(大阪工業大)による5名のトップグループが形成された。

渋峠・カテゴリー超級・2172m

小嶋(京大)ーー(30s)寺本(ペアラ)ーー(2m15s)栗岡(大工大)、渡邊(京大)ーー(5m20s)山本(京大)ーー(6m40s)矢澤(京大BOMB)ーー(7m30s)板東(筑波)、松本(同志社)ーー(10m)西村(京大)、渡辺(阪大)ーー(14m)小山(筑波)、唐木(筑波)、寺本(千葉工大)

 61.2km地点に設けられたチェックポイントまで小嶋(京大)の独走態勢は変わらない。順調に走り続ける小嶋だったが、地蔵峠に至る国道144号でパンク!しかし瞬時の復旧で難を逃れ、トップをキープ。2つめの峠・地蔵峠をセカンドグループの寺本(ペアラ)と矢澤(京大BOMB)から僅差の30秒で逃げ切り1位通過した。

 4位以下は、しばしば順位を入れ替えながら苦しい単独走行もしくは2~3名で峠を目指す。渋峠の3位争いを渡辺(京大)と繰り広げ、初出場ながら軽快な走りでもぎとった栗岡(大工大)が、峠からの下りでコースミス!大きなダメージを受けて後退してしまった。

地蔵峠・カテゴリー1級・1732m

小嶋(京大)ーー(30s)寺本(ペアラ)、矢澤(京大BOMB)ーー(3m)

山本いよいよ最後の峠、車坂峠に差し掛かった。小嶋(京大)の単独走行は続く。後方の寺本(ペアラ)、矢澤(京大BOMB)の2名のコンビネーションも円滑だが、小嶋の背中をとらえるまでは至らず約3分差で走行。峠の手前で矢澤(京大BOMB)が足をつり、寺本(ペアラ)が待つシーンも見られた。そんな中、4爽やかな風が吹き抜ける車坂峠を必死の形相でトップにてゴールしたのは昨年同様、小嶋(京大)だった。ラスト、足のつりを乗り越えパワフルな走りを見せた矢澤(京大)は惜しくも小嶋と2分49秒差で2位となった。3位は渡邊(京大)、4位は寺本(ペアラ)。プロローグを制した山本(京大)は5位となり、リーダージャージをディフェンディングチャンピオンの小嶋に譲った。

RANKING

個人ステージ

順位ゼッケン選手名チームTIME+TOP備考
1 1 小嶋洋介 京都大学自転車競技部 4:59:00
2 31 矢澤真幸 京大BOMB 5:01:49 00:02:49
3 4 渡邉哲平 京都大学自転車競技部 5:04:18 00:05:18
4 22 寺本道彦 ペアラレーシング 5:04:53 00:05:53
5 13 板東陽平 筑波大学 5:06:42 00:07:42
6 3 西村拓朗 京都大学自転車競技部 5:16:26 00:17:26
7 2 山本耕平 京都大学自転車競技部 5:18:42 00:19:42
8 35 松本壮陽 同志社大学自転車部 5:21:11 00:22:11
9 34 渡辺陽平 大阪大学 5:25:19 00:26:19
10 12 小山正高 筑波大学 5:35:20 00:36:20
11 32 栗岡紀之 大阪工業大学 5:45:04 00:46:04
12 11 唐木拓 筑波大学 5:47:51 00:48:51
13 33 寺本直純 千葉工業大学 6:16:39 01:17:39
14 5 松井健 京都大学自転車競技部 6:54:19 01:55:19 Retired