OTHER RACES 2002

第6戦 6月16日(日)

開催地京北町周辺 Eコース
スタート時の天候 晴れ
出走者21名 完走者18名

レース巧者・曽我が白石を抑え周山初勝利!

レースシーズン真っ只中。各地の大会に参戦中のロードマンの皆さん、お元気ですか?こんな夏真っ盛りに周山ロードがおこなわれるのは今年初めて!毎回、激しい熱戦が繰り広げられ、いまや京北町のスーパー・サンダイコーは自転車乗りのオアシスと化しております(いつ怒られるかヒヤヒヤしてますねん)。

6月16日、早くも第6戦を迎えた周山ロードがカラ梅雨の炎天下で開催。今回も21名の大所帯。最多数参加はチームルパンで近江、西垣、若山、武山、小林の5名。続いてFUKADAまじりんぐからは田畔、丹蔵、中村、望月の4名、おなじみフーバーの笹井、斎藤、阪大の柳井、白石、いつもはシマヅレーシングだけど何故か今回は阪大OBをカタる(おっと、名乗る)栫井先輩、続いて初参加の京大サイクリング部から春原と一色、先輩の松村は常連さん。そして今回は単独参加ながら才色兼備のトレーナー・角山さんを伴ない態勢万全のC.A.グッドウィル・曽我、初参加の阪神愛漕会・加藤さん、最後に初の女性選手!Johnnyの東陽子さんが初出場を果たしてくれた。あ、あとひとり忘れてた。美山ロードで自転車魂に再び火が付き血迷ったか、オーガナイザーの近藤も「ササリまでまで走りマース」とエントリーしたのでした(ちゃんと500円払ったもんね)。

ということで、10時31分30秒、大集団がスタート。今回、スタッフはいつものどりみんちゃんに加え、立命館大のサカタ君やC.A.グッドウィルの角山さん、さらにルパンの方などがサポートカーを出してくれて大助かり。コースは477号をひたすら走り続け、佐々里峠をクリアし美山方面から162号を南下。深見のトンネルを越え、井戸峠がフィニッシュという大回り。周山には珍しい平地が延々と続くコースに新たな展開が生まれそうな気配・・・。

「あー、平地長い長い長い」。
こんなコース、これまでなかったと言わんばかり。スタートから佐々里峠までの20数キロは若干の緩急あるものの平坦路である。集団は30kmなかば程のサイクリングペースで淡々と進行。8kmを過ぎた辺りで白石、栫井らがペースをグイと上げ、紅一点の東が若干遅れるも何とか集団復帰。黒田トンネル付近でもペースアップがあり、そこで初参加の加藤が遅れを喫する。川べりの細い道が続き、花背峠との分岐が近付いてきた17km付近、とうとう東が集団からちぎれてしまう。さらにFUKADAまじりんぐの一弾ロケット(?)田畔がメカトラでストップ。20km地点過ぎた辺りではルパンの若山も苦しそう。23kmで西垣、佐々里まであと一歩というところで阪大の柳井までが遅れてしまう。峠と異なり、徐々に選手が集団からふるい落とされていくシビアな展開だ。

いよいよ佐々里峠が立ちはだかった。熱い走りで前を引いていたオーガナイザーの近藤も峠に入って徐々に後退。まじりんぐのナイスミドル・望月に背中をとらえられた辺りで運営のため(?)自らリタイヤ。ああ、そんなさなか栫井がパンクしてしまうがラッキーにも代輪を受け取りカムバック。

厳しい佐々里の峠、前方では阪大・白石が得意の登りで一気にひとり逃げを決め、予想通りトップ通過。続いて近江の調子が良く、曽我も後を追う。4番手は今回初出場の丹蔵が力強い走り。さらに松村、笹井、春原、一色、小林と続く。

【佐々里】白石- - -近江、曽我- - -丹蔵、松村- - -笹井、春原、一色・・・

佐々里の下り、独走の白石の背中を近江、曽我が一気にとらえ、そのまま白石を抜き去ってしまった。どうやら曽我がペースを上げたようだ。佐々里から美山に至る道のりでは、曽我、近江の2人がトップ、それを追う白石、丹蔵、松村、中村の4人という形成。ほどなく前の2人はつかまり6人によるトップグループが形成された。

美山のシンボル・赤い橋までの平坦は淡々とローテーションが続いた。それを打ち破るように曽我が熱いアタック!しかし集団も加速し曽我は再び吸収される。深見のトンネルまでは緩やかな登りだ。それぞれの選手の足も疲労がたまってきているのか、徐々に集団は一人、一人と遅れ始め、トップは曽我と白石の二人に絞られた。

長くて暗い深見のトンネルに入った。残すところ大きな峠はフィニッシュのある井戸峠だ。白石に勝機が近付いたか?そんな思いがスタッフの頭によぎった瞬間、トンネルの出口手前で曽我が白石の後方から一気に弾みをつけて猛然とアタック!!「トンネルを過ぎてからの下りで白石君を置き去りにすれば勝てる!」今回のコースと下りの苦手な白石の走りを知り尽くした上での曽我の最後の作戦だ。一瞬のスキをつかれた白石、必死で曽我を追うも徐々に距離は広がっていく。ほどなく20秒差、井戸への分岐では55秒も差が開いてしまった。「もうあかん」。白石は遂にレースに見切りをつけてしまった。

せまるフィニッシュ。井戸の勾配はきつくコーナーは厳しい。何度も後ろを気にして振り返る曽我。汗にまみれ、苦痛にゆがんだ表情は、これまでにない必死の形相だ。緑深い井戸峠、ラストは困憊の様子ながら悠々とフィニッシュした曽我。続いて「やられた」という表情で白石が2位フィニッシュ。3位は大健闘のまじりんぐ・中村。4位・終始力強い走りを見せた近江、そして5位・丹蔵、6位・松村、7位・笹井となった。