OTHER RACES 1999

第1戦 1月30日

~第1戦~
開催日 1月30日(土)
開催地京北町周辺 Aコース 4km+13.6km×2周+11km=41.6km
スタート時の天候 くもり 気温4度
出走者9名 完走者8名

雪、ゆき、ユキ。波乱の幕開け

冬型の気圧配置により日本列島は昨日から「さむいさむい」天気に。朝起きると京都北部の山々は「雪でまっしろけ」状態。京北警察署に問い合わせると「国道は融雪剤をまいてあり走行可能だが井戸峠あたりはつるんつるん」と宣告され、オーガナイザーは頭を抱える。しかし朝からの天気は快晴。けっきょく12時BOX出発、1時スタートのところを2時間遅らせ開催することに決定。2時にBOX集合した一行、いいだしっぺ兼主催者兼カメラマン兼競技委員長こんどうを含むインプレッサ組が現地へ先行。続いて競技部バンが出発するも、道中「岡崎邸でトイレを借りたとおご、ざしきわらしならぬトイレわらし・ちばあつこに襲われびっくり」事件や「やざわのレーサーぶらんぶらん2度」事件があったりで、スタート地点のメイン会場・サンダイコー駐車場に到着したのは既に予定の3時を大幅にまわっていた。競技部バン車内でのもっぱらの話題は「こ、近藤大先生おこってへんかな」「目、目がこわかったらどうしよ...」「そ、そのままひきかえそっか」「(無言/一同)」「わたしへーき←(ちばあつこ)」しかし偶然にもサンダイコー前交差点で正面方向からやってきた青いインプレッサ。フロントグラスの向こうで競技部バンをみつけた大先生、な、なんとちぎれんばかりに手をふって、首なんぞ20度ぐらい傾けちゃって笑顔満面、遅れ組一同にスカをくらわせたのだった。あ~よかった。

第1戦は8名が出走。とびいり篠塚は3.7kmで去る

今回のエントリーは中島、東後、西村、小嶋の京大自転車競技部4名、斎藤、松村、高橋、矢澤の京大BOMBの4名、合計8名プラスとびいり参加の篠塚(京大BOMB)。開催告知から3日でこれだけのメンツが集まるなんて、すごいんちゃう~ん(きよぴー風)。ギャラリー兼スタッフは、総元締め近藤をはじめオフィシャルカー・ドライバーにマドモアゼル森下(運転歴3回目)、チーフコミッセールに日本自転車競技連盟公認審判員・岡崎れい子、名誉スターター兼ビデオ班チーフにちばあつこ、いぬ役にしなもんもんなど役者は揃う。

 午後4時7分、記念すべき周山ロード第1戦がスタート。サンダイコー前駐車場メイン会場を起点に、コースは井戸峠、狭間峠をめぐる一周13.6kmを当初3周プラスゴール地点に設定した狭間峠頂上までの約3.7周だったが、スタート後、レース経験豊富な東後より「1周回減らすべき」との提案があり、オーガナイザー側もスタート時間が遅れたことと気象状況を考慮し、2.7周へのコース短縮を決定した。

 スタート直後、3.7km地点ではやくもアクシデントが。ふらりと自走でやってきた篠塚が道中の疲労と寒さが原因で足をつってしまい、戦線離脱。勝負師の異名をとる篠塚、最初から「しんどいし途中で消えますよ」といいながらもレースにインパクトを与えてくれるかと期待していたのに残念だ。

西村のアタックで幕が開く

序盤、西村が集団から最初のアタック。スタート直前にもらした「やっぱ、レース展開を面白くしなきゃね」との公約通りのアクションだ。西村の積極的な動きに残る7名はいかなる思惑でペダルを踏むのか。井戸峠頂上までは西村が独走を続ける。しかしその後の下りで高橋・矢澤がスパート、西村をとらえた。その後高橋は3周目まで独走するが、後続との差は10秒前後と射程距離のまま白熱の走りが続く。2周目の井戸峠入り口では高橋、西村、矢澤、そして残り5名のグループという位置関係だが矢澤がスローダウンする。1周回短縮の告知をひとり聞くことができなかった矢澤。さらにレース後、聞いたところでは足がつったうえにスローパンクという不運だった。

 スタートから50分、2度目の井戸峠頂上。トップは依然として高橋。続く西村とのタイム差は8秒、さらに24秒遅れて6名が追う。後続集団内の斎藤、東後らの淡々とした走りが不気味だ。 最終周回に突入。すわ、このまま高橋が逃げ切り第1回周山ロード優勝の栄誉を勝ち取るのか、と思われたが、そうはいかのてんぷら、いやいや後続のレース巧者たちが許さない。国道との合流地点で後続グループが西村、次いでトップの高橋をついに吸収。スタートから1時間10分。井戸峠入り口で先頭集団は高橋、西村、東後、斎藤、小嶋の5名。遅れて中島、矢澤、さらにテスト勉強で徹夜続きの松村が力尽きてひとり旅となった。

東後、勝利へ執念のラストスパート

レースは振り出しに戻り、いよいよ最後の攻防が始まった。薄暮の井戸峠の登りで東後がタイミングをとらえて一気にスパート。序盤、足がいっぱいだったという東後だが、さすがはベテラン。中盤、パワーを温存し「5回ぐらい汚い手を使って、ひかへんとか...(本人談)」ラスト、華麗なる独走を決めた。実業団レースや学連のレースでは果敢に前に出てアタックを繰り返し「レースは目立ってなんぼでしょう」と豪語する東後だが、今回の周山ロードでは勝利一点にのみ焦点をしぼり、通常とは全く異なる「汚い手」と自ら称する戦術で優勝をつかみ取った。後輩達にレースの駆け引きとはいかなるものか、勝負に勝つとは何たるかを自らの走りによって証明したといえる。

 注目の2位争いは高橋、斎藤、小嶋の3名によるバトルとなった。逃げる東後の背中をとらえるために協力態勢をとりはじめたかに見えた3名。しかし先頭交代で斎藤が後退した瞬間に高橋がよもやの単独アタック!小嶋も続いてダッシュ。一瞬のスキをつかれた斎藤はその動きに反応できず悔恨の遅れを喫する。結果、小嶋が東後とのタイム差28秒で2位に入った。続いて小嶋の12秒遅れで孤高のサイクリスト・高橋、くやしさを全身にたたえて斎藤が高橋から30秒差で4位ゴール。序盤のパフォーマンスが光った西村が5位、足つりとスローパンクに苦しんだ矢澤、6位。オフィシャルカーを見るたび「つかまりた~い」とのたまった中島が7位。そしてトップとの差7分41秒で松村、8位となった。

闘いすんで... ふたたびサンダイコー

運転免許をゲットしてから3度目の運転にしてオフィシャルカー・ドライバーという重責を担ったマドモアゼル森下。1時間半にわたる運転中、背筋は垂直でびんびん。ハンドルもつ手は10時10分。しかも初対面のちばあつとおかれいの異様なノリに圧倒され、おいたわしや状態。しかし、後半のドライビングはあきらかに上達してたぞ!日のとっぷり暮れたサンダイコー駐車場で開催された表彰式。今回、スタジオノマドから優勝者にシャンパンと参加者全員にオレオチョコパイがひとかけらずつ提供、京都府自転車競技連盟の番頭、ちばあつこからはなぜか広島名物もみじまんじゅうとお餅が2位、3位に、さらに特別賞として同じくもみまんが「今日いちばん面白いコトした」選手へ「ちばあつこ賞」が贈られることになった。その注目のちばあつこ賞は「女性ものの黒いタイツとちゃんちゃんこルック」でコースサイドをおおいに沸かせた高橋に贈られることとなった。贈呈式で「ところでタイツはどんな風に履いてるの」というちばあつこの無謀な質問に対し、高橋は「もちろん“す”で履いてます」とクールに答えた。ちなみにこのタイツは、野洲でおこなわれた関西クロスの観戦に行った時にあまりの寒さにコンビニに飛び込み、恥ずかしげもなく女性もののタイツを購入し、トイレで履いて出ていったといういわくものだそうだ。う~ん、高橋おそるべし。今度はもうちょっと厚手の120デニールあたりを選ぶことをオススメするワ。

次回は2月7日開催

第2戦は2月7日に開催予定。メイン会場はいつでもサンダイコー(TOPページ要項参照)。選手はもちろんスポンサー、スタッフ、ギャラリー随時募集中。参戦レポート、観戦記、投稿まってます。 (岡崎れい子)